2011年06月07日
骨格筋には様々な特性があり、静的筋活動に関するその代表が長さ-力特性で、動的筋活動に関するものが力-速度特性である。
長さ-力特性についてはGordonらが、カエルの横紋筋を等尺性筋活動させた研究から、ミオシンフィラメント(Myomsin filament)とアクチンフィラメント(Actin filament)が互いに滑り合うことにより筋収縮が起こるという滑走説(滑り説)を報告しています。
筋肉がどのように収縮するかは、筋原線維の筋節(サルコメア;sarcomea)の中にあるミオシンフィラメントから突出したミオシン分子の頭部と首の部分をクロスブリッジ(cross-briges)といい、これがアクチンフィラメントと結合する役目を果たしています。
このクロスブリッジの構造が変化し、互いの筋フィラメントを反対方向に滑らせています。
ミオシン頭部がアクチンから離れ、再び結合しフィラメントをスライドさせる。筋原線維の収縮はこのようなサイクルを繰り返すことで達成されています。
またクロスブリッジは収縮指令の刺激によって筋小胞体から放出されたカルシウム存在下でのみ形成されています。
そして、その数によって張力が決定されることが示されており、クロスブリッジでATPが分解されることで引き起こされています。
これはこの反応をクロスブリッジリンケージ(cross briges linkage)と呼ばれています。
さらに張力が最大となる筋節の長さは2.2~2.4µmであるとされています。
この領域をプラトー(定常)領域と呼び、それよりも筋節長の長い領域を下向脚(descending limb)、短い領域を上向脚(ascending limb)と呼ばれています。
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