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2011年11月20日
人はなぜ、どうしてスポーツをするのでしょうか。
あるスポーツ種目は熱中するのに、他のスポーツは消極的なのはなぜでしょうか。
人の行動には、ある要求を達成させようとする内的状態を動機と呼びます。
人間の行動を起こさせ、その原動力を生じさせるための動機づけとは、
その行動を一定の目標に方向づけて持続させるメンタルプロセスを総称したものです。
このプロセスには、個人の内部に生じる不均衡状態である要求(欲求)、
それに基づいて特定の行動へ賦活された状態としての動機、
行動が向かう対象となる誘因や目標などが含まれています。
例えばスポーツに夢中になっている場合には、
「人よりも上手になりたい」という優越の動機が行動の原動力となります。
上手になると人から認められるという喜びや満足感(誘因)を求めて練習していることが考えられます。
つまり、
人が「なぜ」行動するのかを説明するために仮説的に構成された概念が動機づけです。
日常語のやる気、意欲とほぼ同じ意味で使われています。
動機づけは、
人間の行動全般に関わる重要な媒介変数であることから心理学に限らず、
体育学・スポーツ科学の領域においても重要な役割を担っています。
スポーツへの参加と意欲づけ、スポーツの継続と習慣化、
スポーツからのドロップアウト、スポーツ技能の学習、
試合場面での実力発揮などと強い関係があり、
一流スポーツ選手になるための重要な心理的適性の1つであるとも考えられています。
したがって競技スポーツ、健康スポーツ、地域スポーツ、学校体育などの指導者においては、
特に指導やコーチングにおける重要な変数であります。
なお、動機づけは、単なる行動の喚起だけではありません。
その時々の状況や場面で生じる一過性の覚醒や興奮と区別されているのが一般的です。
その行動を一定期間持続させる働きかあることから、
個人の比較的安定した心理的特性あるいは行動傾向とされています。
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