2011年08月23日 [記事URL]
カフェインは、主としてその効能によって全てのエネルギー供給システム(ATP-CP系、乳酸系、酸素系)からの身体的パフォーマンスを高めます。
ただし1日に250mg以上のカフェインを摂ると、
睡眠に影響を及ぼす可能性が非常に高くなりますので、過剰摂取は注意が必要です。
ちなみに、コーヒー1杯(150〜180ml)には100〜150mgのカフェインが含まれています。
カフェイン(トリメチルキサンチン)とは薬理学的エルゴジェニックです。
コーヒーなどの飲料に含まれていますので、栄養学的エルゴジェニックともみなされます。
その作用は、
第1に中枢神経を刺激し、覚醒を促して、身体的パフォーマンスを向上させます。
第2に中枢神経を刺激することで、 副腎からのエピネフリンの分泌を促し、心肺機能やエネルギーの利用といった生理過程を亢進します。
第3に筋細胞からのカルシウムの放出を容易にし、カルシウムが筋肉の収縮を刺激するのを効率化します。
ただパフォーマンス向上させる効果があるからといって、
カフェインに頼ってスポーツで記録や競技を勝ち抜くことは真の実力ではありません。
2011年08月23日 [記事URL]
鉄欠乏性貧血は、鉄の摂取不足、出血(消化管など見えない部分での出血も含む)などによる鉄の喪失の増加などによって、造血因子の1つとしてきわめて重要な鉄が不足して起こります。
鉄は、体内における酸素運搬に必要な赤血球中のヘモグロビンの成分であるため、鉄欠乏性貧血になると体の各組織に十分な酸素が運搬できなくなり、疲れやすくなったり、動悸がしたり、めまいを起こしたりします。
特にスポーツを行う上では、持久力の低下などパフォーマンスに影響を及ぼします。
鉄は食生活において不足しがちな栄養素で、特に若年者に摂取不足が目立ちます。
また、ダイエットなどの目的で食事量を制限するとさらに不足しやすくなります。
激しいスポーツをすると鉄の損耗が増大するため、スポーツ選手では鉄の必要量が増加します。
鉄欠乏性貧血の予防には、鉄の十分な摂取のほか、タンパク質や非ヘム鉄の吸収を促進するビタミンCの十分な摂取も必要になります。
2011年08月23日 [記事URL]
グリコーゲンは、体内では筋および肝臓に貯蔵されている炭水化物の多糖類であり、エネルギー源であるグルコース(ブドウ糖)の貯蔵型であります。
肝臓のグリコーゲンは、必要に応じて分解されグルコースとなり、血液中に放出され各組織に取り込まれてエネルギー産生に利用されます(血糖の維持)。
筋グリコーゲン量が減少し血糖値が低下すると、疲労が生じることが知られています。
また、筋および肝臓のグリコーゲンレベルは、筋肉の持久性の決定要因の1つであり、パフォーマンスに大きな影響を及ぼします。
グリコーゲンの組織貯蔵率は、肝臓で2〜8%、筋肉で1〜数%ですが、全身の筋肉中の総グリコーゲン貯蔵量300〜400gで肝臓よりはるかに多くなっています。
パフォーマンスの向上を目的に、試合前日までの数日に高炭水化物食を摂取して筋の貯蔵グリコーゲン量を高める食事をすることを「グリコーゲンローディング」といいます。
2011年08月23日 [記事URL]
ダイエットとは、「やせること」と思っている人が多いですが、本来の「ダイエット」の意味とは、適正体重を維持するための食事あるいは食事療法のことです。
減量を目的とする食事制限や運動を意味するものではありません。
しかし一般的には、減量を目的とした食事制限や運動、または食事制限と運動の組み合わせを行い、体重を減らすことを「ダイエット」と呼ばれており、若い女性を中心に、その志向が強まっています。
中学、高校、大学生の約1500名の女子を対象とした調査では、ダイエット経験が1回以上ある者の割合は、中学生約3割、高校生約5割、大学生約7割であったとい結果が報告されています。
また国民栄養調査結果によると、1982年と比べ2002年では、20〜39歳の女性においてBMI18.5未満の低体重者の割合が2倍に増加し、それぞれ20歳代26%、30歳代15%となったことが報告されています。
さらに女性では適正体重でありながら自分を太っていると評価する者が近年増加しており、その増加率は若年層ほど多く、15〜19歳では約7割が、全体でも約6割が太っていると評価し、15〜19歳では低体重者でも約2割が太っていると評価していることが報告されています。
これらのことも、近年の若年女性を中心としたダイエット志向の強まりを示しています。
ブームになるダイエット法には色々な方法がありますが、いずれも十分な科学的根拠はありません。
さらに、女性向けの雑誌を中心に、年間を通じてさまざまなダイエット法が紹介され、不確かな体験談が併せて載せられてもいます。
やせること、すなわち減量を意味する「ダイエット」は、エネルギーの摂取量と消費量のバランスが負となるようにするしかありません。
摂取エネルギー量を減らすか、運動(身体活動)量を増やす必要があります。
そのための方法として、さまざまな食事方法や運動の方法が提案されています。
健康の維持・増進を考えた時、適正体重を維持することが大切とされます。
体重が軽過ぎることは、健康上、あまり好ましくありません。
むしろ低体重(痩せ)は、体力低下、貧血、骨量低下、10歳代女性では子宮の未発達などのさまざまな身体への弊害が懸念されます。
また、体重の測定のみではなく体脂肪率の測定も同時に行い、健康的な体重、体組成を維持することが大切です。
2011年08月23日 [記事URL]
摂食障害とは、神経性無食欲症/神経性食思不振症(Anorexia Nervosa:いわゆる拒食症)と神経性大食症(Bulimia Nervosa:いわゆる過食症)があり、多くの場合は女性で見られます。
拒食症は極端な食欲不振とやせを呈します。
食べることを極端に制限してやせを呈しているタイプとやけ食い(無茶食い)後の浄化(自己誘発性嘔吐、利尿剤や下剤乱用による排泄)のためやせを呈している場合があります。
過食症はその対極の症状で、やけ食いのみの場合と, やけ食いとともに浄化を伴うタイプのものがあります。
やせは呈さないが、過食症だからといって肥満しているとは限りません。
拒食症から移行して過食症となる場合や、拒食症(拒食期)と過食症(過食期)を繰り返す場合が多いのです。
スポーツ界では、体重や体脂肪量を減らすことを目的にした過度の食事制限がキッカケとなって発症する拒食症が、持久系あるいは芸術系の女子選手に比較的多く見られています。
低体重、低体脂肪が原因で無月経を引き起こすことも少なくありません。
2011年08月23日 [記事URL]
現在、日本においては「スポーツ栄養士」という資格は存在しません。
栄養士・管理栄養士の有資格者がスポーツ選手を対象とした栄養教育や栄養指導、あるいは食事管理を行っている場合、その栄養士・管理栄養士を便宜的に「スポーツ栄養士」と呼んでいるのが現状です。
なお、「栄養士・管理栄養士」は、資格・免許なしに名乗ることはできません。
そのため、栄養士・管理栄養士の資格を持たずに、「スポーツ栄養アドバイザー」などの名称を使って活動している人がいます。
今日, スポーツ界において、食(栄養)の重要性が益々広く認識されるようになってきており、スポーツ競技そのものとスポーツ医学、スポーツ生理学などをよく理解した専門家である「スポーツ栄養士」制度の設置が求める声が高まっています。
2011年08月23日 [記事URL]
骨密度は、骨量を評価する1つの指標で、骨の面積あるいは体積あたりの骨塩量で表す骨の強度を規定する重要な要因となっています。
骨塩とは、タンパク質(コラーゲン)を主体とする骨基質に沈着するハイドロキシアパタイト(リン酸カルシウムを主体とする)を主成分とする無機成分であり、骨塩量は骨中に含まれる骨ミネラル量を示します。
骨量は年齢とともに変化します。
すなわち、骨格の発達に従い骨量は増加し、骨成長が停止した後、骨は質的に充実し20歳前後に最大骨(Peak bone mass)を獲得します。
なお、男性は女性に比べ骨格が大きくなり骨量も高値を示します。
その後、骨量は男女ともに40歳頃まで維持され、それ以降加齢とともに減少します。
特に女性においては閉経前後に急速に骨量が減少します。
骨量には、遺伝因子、体格、ホルモンバランス、栄養状態、身体活動などか影響しています。
骨粗鬆症では骨基質と骨塩の両者が減少し低骨密度(低骨量)となり、骨折を引き起こすことも少なくありません。
2011年08月23日 [記事URL]
骨粗鬆症は単一の疾患ではなく、さまざまな病態が関連して骨塩の減少を生じた状態の総称です。
健康人に比べて著しい骨量減少、骨の脆弱化が認められています。
そのため、腰背痛などの臨床症状の出現、腰椎圧迫骨折、大腿骨頸部骨折あるいは撓骨末端骨折なとの骨折の発生、骨格の変形などをきたしています。
骨は成長を遂げた後も絶えず活発に代謝されており、骨吸収(骨塩溶出)と骨形成が繰り返され動的平衡が保たれています。
正常骨では骨吸収と骨形成のバランスがほぼ同レベルに維持されていますが、骨粗鬆症においてはそのバランスがさまざまな因子の関与によって崩れ、骨吸収が骨形成を上回り、骨量の減少をきたします。
栄養因子としては、骨基質の成分であるタンパク質と骨塩の主成分であるカルシウムの摂取不足が大きな影響を及ぼします。
特にカルシウムは日本人の食生活において摂取しにくい栄養素なので注意が必要です。
また、適度な身体活動も重要で、骨に対する運動刺激が骨粗鬆症の予防にもつながります。
2011年08月23日 [記事URL]
生命の維持および身体活動(運動・スポーツを含む)にはエネルギーが必要です。
そのエネルギーの産生には、炭水化物(糖質)、タンパク質、脂質が使われています。
これらの栄養は通常、食事から摂取しエネルギー産生に利用されています。
最も多くエネルギー源として利用され栄養素は炭水化物で、次が脂質であり、タンパク質はエネルギー源ですが、その役割は補助的です。
炭水化物や脂質からのエネルギー摂取量が不足すると、骨格筋のタンパク質など体成分を利用してエネルギーを作り出すこととなります。
スポーツを行う場合、スポーツにより消費されるエネルギー量をしっかり確保する必要がです。
エネルギー不足はパフォーマンスの低下、トレーニング効果の低下につながります。
最近では、機能性の高いゼリーやクッキーバーなど多彩な商品が多数販売されており、手軽なエネルギー補給用いられています。
2011年08月22日 [記事URL]
運動強度がある一定水準以上に増加すると有酸素的代謝に加えて、無酸素的代謝によるエネルギー供給が開始されます。
その結果、乳酸が発生し、筋から血液に向かって乳酸が拡散されます。
しかし、血中の乳酸濃度は生産された乳酸と消化された乳酸の差によって決まるため、血中乳酸濃度が運動強度に伴って急激に増加する点は、必ずしも乳酸が発生し始める強度とは限りません。
乳酸の生産と消化の動的平衡状態が崩れて、急激な乳酸の増加が開始される点をonset of blood lactate accumulation(OBLA:オブラ)といい。
無酸素性作業閾値を表す1つの指標として用いられています。
この値は、ほぼ4mmol/ℓ(ミリモル、物質の量の単位)の血中乳酸濃度に相当すると考えられています。
さらにOBLA(オブラ)は、最初から4mmol/ℓという血中乳酸濃度を規定して提唱されています。
しかしながら、マラソン選手はOBLA強度付近で走行していることが確認されており、マラソンの記録とOBLAは高い相関を示します。
現在も運動強度や有酸素性作業能の指標としてトレーニングや運動療法、研究の分野でよく利用されています。
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