2011年08月26日 [記事URL]
ある一定を超える強度で運動をすると身体へのストレスとなり、ホメオスタシス(恒常性)が一時的に崩れます。
しかし、ストレスを受けた身体はそのあとに、防衛的に元に戻ろうとする修復過程が見られます。
そして再びホメオスタシスを取り戻すと、以前と同じ運動種目や強度のストレスでは崩れることなく、身体はより強いストレスに耐えることができるようになります。
これを「超回復」と言います。
トレーニングの現場ではこの超回復の原理を応用します。
まず身体にトレーニングというストレス(負荷)が与え、一時的に機能は低下させます。
その後、24時間〜72時間くらいの休養(回復)をとります。
そうすると低下していた機能がある時点で、
トレーニング前のレベルを超える超回復の状態に差しかかります。
この超回復の状態で、
次の適切なストレスとなるトレーニングを行えば、
さらに水準の高い超回復を迎えることができます。
超回復の効果を得るために大切なことは、
トレーニングの負荷と休養時間が適切にしなければなりません。
軽い、楽すぎる負荷では、効果は非常に小さく。
強すぎる負荷では、疲労が大きく回復が遅れます。
したがって、どちらの場合も超回復の効果を期待できません。
しかし適切であっても次第に体が適応して、
超回復の効果を得られなくなってしまいます。
超回復の効果をトレーニングに応用することで、
高いレベルでの運動能力を得ることが可能になります。
2011年08月26日 [記事URL]
人間が生存し、活動していくうえで必要な体の能力を「体力」といいます。
一口に体力といっても、色々な側面があります。
体力には行動体力と防衛体力とに大きく2つに分類されます。
「行動体力」とは、
仕事や運動といった身体活動を生みだす体力を言い表します。
一般的に体力は、
行動体力を指すことが多いです。
「防衛体力」とは、
免疫や体温調節といった生きていくうえで基礎となる体力を言います。
体力を簡単に言い表せば身体の作業に対する能力であり、
また疾病に対する抵抗力(免疫力)であるとも言えます。
そして行動体力は、
次のような体力因子から構成されています。
筋肉が収縮する時に大きな力を発揮する能力です。
全力で相手と押し合ったり、腕相撲をするときなどに発揮されます。
短時間で大きな力を発揮する能力です。
ジャンプ運動で力強く踏み切ったり、ボールを投げる時などに重要になります。
大きな力を比較的長い時間にわたり発揮し続ける能力です。
筋持久力と、比較的強度が低い全身運動を長く続ける能力である全身持久力があります。
前者は400m走後半で、後者はマラソンで重要になります。
関節を大きな範囲で動かす能力です。
主として筋肉の弾力性に影響を受けます。
身体をバランス良く、タイミング良く、リズミカルに、
しかも正確なフォームで動かすための能力です。
刺激に対する反応の速さ、同じ動作を繰り返す速さ、走るなどの移動の速さなどを指します。
いずれも神経系との関わりが強い。
スポーツで良い成績をあげる上で行動体力は重要です。
技能を習得する上で体力水準が高いと有利ですし、
同じ技能を有しているのであれば、
体力水準の高い者の方が優れたパフォーマンスを残すことができます。
また行動体力は日常生活の色々な場面で必要とされます。
たとえば重い物を持ち上げたり、
運んだりする場合には筋力が必要であり、
電車に乗り遅れないように駅までの長い距離を走る場合には全身持久力が求められます。
行動体力は、
適切なトレーニングを継続することで改善を図ることができるのです。
2011年08月26日 [記事URL]
チャンピオンシップスポーツはトーナメントやリーグ戦などの方式に基づいて、複数の個人もしくはチームが優勝を争うスポーツの活動様式を意味します。
オリンピック大会、各種スポーツ競技のワールドカップ、国民体育大会などで行われるスポーツは、チャンピオンシップスポーツの典型的な例です。
一般的に競技レベルの高いスポーツ大会は、ほとんどチャンピオンシップスポーツです。
ただし、競技レベルがそれほど高くない場合でも、優勝への志向性がある限りチャンピオンシップスポーツとも言えます。
例えるなら学校の校内スポーツ大会や高校野球の地区予選で行われているスポーツです。
2011年08月26日 [記事URL]
食事で得た栄養(主に糖質・脂質)と酸素を利用して代謝する時、
エネルギーは有酸素的に供給されています。
その有酸素的に供給する能力(有酸素能力)を高めるのが、
有酸素トレーニング(aerobic training)と呼ばれています。
長距離走や長距離水泳、
さらにクロスカントリースキーなどでは、
有酸素能力が競技成績に強く影響を及ぼす競技種目であり、
有酸素トレーニングを多く取り入れることが求められます。
一方、
短距離走・短距離水泳などの種目では、
競技成績に対する有酸素能力の影響力は少なく。
過度に有酸素トレーニングを取り入れると、
筋力やパワーを減少させる可能性があるため懸念されています。
有酸素トレーニングの実施には、
最高心拍数の70〜90%強度での運動を15〜20分以上継続します。
有酸素トレーニングは、
実際の競技と同様の運動形態、
すなわちランナーはランニング、
スイマーは水泳で行うことが最も効果的になります。
2011年08月24日 [記事URL]
体力トレーニングとは、体力を高めることを目的として行う運動です。
人間は与えられたストレスに適応し、より強化されていくという性質を有しています。
トレーニングという負荷を与えても、体はその刺激に適応して、様々な器官の働きが活発になって体力は高まります。
体力トレーニングは、
スポーツを行っている人や成長期にある子どもだけに求められるものではなく、中高齢者も積極的に取り組むべきものであります。
例えば60歳代、70歳代の高齢者であっても、筋力を高めるトレーニングを適切に行えば効果は得られます。
加齢により運動機能の低下を遅らせることは可能なのです。
体力因子には筋力、瞬発力(パワー)、筋持久力、全身持久力、調整力、柔軟性などがあります。
それらを高めるためには、それぞれに合ったトレーニングが必要です。
例えば、全身持久力を高めるためには、酸素を大量に摂取しながら行うジョギングやエアロビクスなど適しています。
また筋力を高めるためにはウエイトやバーベルなどの重量物を用いたウエイトトレーニングなどが適しています。
さらに調整力は神経系の働きが強く関与しており、その発達が著しい成長期に様々な運動やスポーツを楽しむことで高めていくことができると考えられています。
これらのトレーニングの実施にあたっては、トレーニングの強度、時間(反復回数)、頻度といった条件を適切に設定することが、その効果を決定付けるのです。
一例として、ジョギングは心拍数130拍/分くらいの強度で、30分間、週に3回といった条件設定が上げられます。
トレーニングの条件とともに、オーバーロード(過負荷)、漸進性、継続性、全面性、個別性、意識性などのトレーニングの原則を踏まえることも重要になります。
体力トレーニングを実施するにあたっては、正しい手順を踏まえることも大切です。
この手順を誤ると、トレーニング効果が得られず、健康を損なうおそれもあります。
基本的な手順としては、
1.健康診断を受けて健康状態を確かめる。
2. 体カテストにより自分の体カレベルをチェックする。
3. トレーニング 内容(種目)を決定する。
4. トレーニングを実施する。
5. 体カレベルを再チェックする。
6. 前段階のチェッ クをもとにトレーニング内容を修正する。
以上の6段階があります。
2011年08月24日 [記事URL]
適性体重(ideal boby weight・desirable body weight)とは、健康の維持を考えた時、一般の人にとって各自の身長に見合った好ましい体重と考えられる体重のことです。
日本肥満学会では、体格指数(BMI:body mass index)を用いた肥満・痩せの判定法を示しています。
BMI 18.5未満を「やせ」、25以上を「肥満」としています。
つまり、18.5以上25未満が「正常」で、この範囲となる体重が各自の身長に見合った適正体重となります。自分の体重が適正範囲にあるかを判断するには、次式を用いてBMIを求めることができます。
現在の体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)=BMI
なお標準体重は、22×身長(m)×身長(m)=標準体重によって求められます。
これを適正体重と表現する場合もあります。
BMI=22が標準(適正)とされるのは、疫学調査の結果、最も生活習慣病に関連する死因で死亡する人の割合が少ないからであります。
2011年08月24日 [記事URL]
今日では数多くのダイエット法が、テレビやや女性誌を中心とした雑誌を賑わしています。
しかし、多くは科学的根拠のない間違ったダイエット(減量)法でもあります。
本来の「ダイエット」の意味は、適正体重を維持するための食事あるいは食事療法のことで、減量を目的とする食事制限や運動を意味するものではありません。
しかし、一般には減量を目的とした食事制限や運動、または食事制限と運動の組み合わせを指してしまっています。
減量を目的とする場合、「エネルギー摂取量<エネルギー消費量」という方式が成り立つようにしなければなりません。
摂取エネルギー量を減らすか、あるいは運動量を増やすか、必ずどちらか一方が必要です。
ただし、摂取エネルギー量を減らす場合は、欠食は避けなければなりません。
エネルギーを減らす一方で各種栄養素等の不足、とくにタンパク質の不足には注意しなければなりません。
2011年08月24日 [記事URL]
摂取するエネルギー量を減らす、あるいは増やさないことを目的とした食品がダイエット食品(低カロリー)です。
菓子類、飴類、嗜好飲料などにもダイエット食品があります。
「ノンカロリー」「0キロカロリー」「ノンシュガー」「シュガーレス」「無糖」「砂糖不使用」「糖分ゼロ」などと表示されています。
多くのダイエット食品は、甘味料として砂糖よリエネルギー量が少ない人工甘味料を使用しています。
注意が必要なのは食品100g (100ml)当たり5kcal未満であれば、「ノンカロリー」「0キロカロリー」という表示が許されていることです。
また、食品100g(100ml)当たり糖分0.5g未満であれば、「ノンシュガー」「無糖」などの表示が許されていること。
特に「ノンシュガー」「無糖」などの場合、砂糖以外に少なからずエネルギー量のある人工甘味料が併用されている場合があり、実際のエネルギー量がかなり多くなっている場合があります。
従って、多くのダイエットは本当の意味の0kcalではありません。
2011年08月24日 [記事URL]
体液量が通常の状態よりも減少した状態のことを言います。
脱水は、水欠乏性脱水(一次的脱水)とナトリウム欠乏性脱水(二次的脱水)に分類することができます。
水欠乏性脱水では、細胞内・外液量の損失割合はほぼ等しく、細胞内・外液の浸透圧の上昇を伴います。
一方ナトリウム欠乏性脱水では、水分の損失は主に細胞外液由来で、細胞外液の浸透圧は通常よりも低いことが多いです。
水欠乏性脱水では主に浸透圧調節系が、ナトリウム欠乏性脱水では主に容量調節系が機能します。
通常の脱水は、純粋な水欠乏性脱水やナトリウム欠乏性脱水ではなく、これらの複合型であります。
特に温熱性脱水の場合は、汗が細胞外液よりも低張であるがナトリウムを含むため、細胞内・外液の浸透圧が上昇し、細胞内・外液量のいずれも減少しますが、細胞外液の損失の割合が細胞内液の損失に比べて大きくなります。
従って、温熱性脱水時には浸透圧調節系と容量調節系の両調節系が機能して体液調節が行われます。
2011年08月23日 [記事URL]
何らかの理由によって身体活動が行われなくなった状態を不活動と言います。
我々、人間は日常生活において無意識に、1Gの重力環境下で立ったり歩いたりという身体活動を行っています。
宇宙飛行時に経験するような微小重力環境のシミュレーションとしては、人間に対してはベッドレスト(1日中、ベッドに横たわって生活する実験モデル)や関節固定が、実験動物に対しては尾部懸垂(後肢を地面に接触しないようにして飼育する実験モデル)のような不活動モデルが用いられてきています。
これらはいずれも骨格筋の萎縮や、それに伴った筋力の低下を生じさせ、筋萎縮や筋力低下の程度は特に抗重力において大きいとされています。
不活動によるもう1つの重要な変化として、ヒラメ筋のような遅筋型の筋においては速筋型ミオシン重鎖が増加することがあげられます。
その結果として筋線維組成にも変化が生じ、同時に収縮特性や代謝特性においても遅筋型から速筋型へ向かう移行が認められています。
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